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拍手過去ログ(〜2010/9/30)
「好きっス!」
「黒子っち、好き」
「黒子っち、これ美味いんスよ。あ!好きっス!!」
そうやっていつも好きと言われるから
誰にでも何にでもそう言っているんじゃないかと疑ってしまう。
黄瀬は何かと好きと言ってくる。
まるで挨拶のように。
なので黒子は、段々と黄瀬の気持ちが分からなくなっていた。
それと同時に、黒子自身奥底にしまっておいた気持ちに気付いてしまった。

「ボクは絶対に言いません」
自然と口から出てきた言葉に、黒子は自分で驚き
黄瀬は今なんか言ったっスか?と尋ねてきた。
しかし、黒子は黄瀬のその表情に何でもないと首を振って答えた。

(ボクは絶対に言いませんから)
キミが言わせたがってるそのコトバを

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「拍手ありがとうっス!愛してるっス!」
「…へぇ…。黄瀬くんって誰にでも愛してるって言うんですね」
「ちょ…黒子っち!何言ってるんスか!愛してるのは黒子っちだけっス!」
「…嘘までつくんですか。最低ですね」

「黒子っちー!!!」

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部活帰りにコンビニに言って、アイスを食べることは定番になりつつあった。
暑いせいか溶けるのが早く、急いで食べると頭が痛くなったりして
なかなか食べすすめることが出来なかった。
棒アイスを持っている指につぅ…っと冷たいものが流れてきたのを感じ
アイスがとうとう溶けてしまったことを黄瀬に伝えてきた。

(うわ…サイアクっす)

手を拭こうと、鞄からティッシュを取り出そうとしていると
ふと視線を感じ、顔を上げた。
黒子がこちらをじっと見ている。
「…黄瀬くん、アイス溶けてますよ」
「あはは。黒子っちにみつか…!!??」
黒子は黄瀬の指を流れているアイスをぺろりと舐めたのだ。

「…あんまり冷たくないですけどアイスなんでやっぱ甘いですね」
ボチャンというアイスが地面に落ちた音がしたけれど
黄瀬は動くことが出来なかった。


拍手過去ログ(〜2009/9/29)/火黒が多い
「拍手されても何も出ませんよ?」
「ゴタゴタ言ってねーで素直にお礼言えよ!」
「火神くんには言われたくありません」

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「火神くん」
「なんだよ」
「火神くん」
「…なんだよ」
「火神くん」
「……だからなんだって言ってんだろ!」

「好きです」

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「みんな、ありがとうっス!!」

(…はっ…黒子っちが怒ってる)


キャプ黒。インテで配ったペパの再録かつ11月の新刊予定(9/25)
人混みの中、ふと立ち止まる。誰かに呼ばれたような気がした。この人混みの中。
気のせいだろうと、動きだそうとしたらそこに居たのはキミで
キミはボクを見ていて、そしてボクは動きを止めた。
逃げろと人混みに紛れろと自分が告げているのに、その瞳に縛られて足が動かなかった。
「…黒子」
声を発したのは、君からだった。こんな人混みの中でも、君の声ははっきりときこえた。
違う人であって欲しかった。近付いてくる君は、あの頃とは違う人のはずなのに
同じだとはっきり分かる。
「キャプテン…」
そう言うと、苦笑いをしていた。あの頃見ていたものとは違う表情を見て、
離れていた時間を感じた。中学を卒業して以来だから、四年になる。
もう四年というべきなのか、まだ四年というべきなのか黒子には分からない。
だけど、こういう風に中学とは違う表情をするようになったのには十分な時間だったのだろう。
「今は、お前のキャプテンじゃねぇだろうがぁ」
「…ボクにとって、キャプテンはキャプテンのままです」
「そうか」


青←黒っぽいけど気持ちは青黒(9/22)
「黒子」
どんな顔をして青峰くんがボクの名前を呼んでいたのか思い出せなかった。
どんな声で青峰くんがボクの名前を呼んでいたのか思い出せなかった。
それよりも裏切られたということがボクの心を深く傷付けていたからだろう。

火神くんの奥に、青峰くんを見ていないとははっきりと断言出来ない。
時々、青峰くんは火神くんのようにボクの名前を呼び笑いかけてくれていた
のだろうかと思うときがある。
忘れてしまったから―本当は思い出したくないから―全ては推測だけれども。

物事が急速に進みつつある。
ボクが青峰くんに出会うことも近いのだろう。
青峰くんがボクの新しい光に気付くことも遠くはないだろう。

今でもなお、青峰くんはボクを縛り付けたまま
そしてボクは囚われたことに気付かないふりをしたまま
その時を迎えようとしているんだ。