ふと顔を見上げると、目があうときがある。
目があった時、多分周りは気付いていないだろうが 少し驚いている。
もともとあまり表情の変わる子ではないけれども、
そして自分自身も今までであれば気付かなかったが
ちょっとしたキッカケで興味を持つようになった おかげで、
少しの変化にも気づけるようになった ように思う。
ちょっとしたキッカケ以降、黒子のことを気付か れないように
(意外に気付いていたのかもしれな いが)
追っていたが、最近なんでだかよく黒子と 目があうようになった。
そして、目があうと毎回 驚いて、
自然に(黄瀬からしてみれば、不自然に だが)目をそらされる。

(…オレ、黒子っちに何かしたかな)

今日も、また何時も通り。
練習しながら、何か したかな…と、行動を振り返っていると
「真面目に練習しろ!」と怒声が響く。
自分に 向けられていることに気付き、すいませんと大声 で叫んだ。
その後、厳しい練習をしている中で 黒子と目があうことをすっかり忘れた。



 → side:kuroko