これまで、あまり気にしていなかったのだが、
黄瀬がこちらを見ていることに何かのキッカケ
で気付いた。
始めは偶然だと思っていたが、こ
れが意識をし出すとかなり見ていることが分か
った。
何時から、その視線を感じていたのだろ
うと考えてみれば、
黄瀬の教育係となり「黒子
っち」と呼ばれてしばらくしてからのことだっ
た。
黄瀬のことは、そこまで悪い印象はない。
寧ろ
好意を寄せられるということは嬉しいことだ。
しかし、黄瀬からの好意の種類がなんだか友達
や仲間などとは少し違うのでは…と、
感じる
ようにもなった。
(…なんでしょうね)
今日も黄瀬はこちらを見ている。
そして目が
あってしまい、慌てて黒子は目を逸らした。
すると
「真面目に練習しろ!」
という怒声が
響き、
黒子は慌てるが黄瀬が大声で謝っている
のを聞いて、黒子は更に慌てた。
緑間が、何か言いたそうにこちらを見ているの
が、分かったが知らぬ振りをした。
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